はじめに
こんにちは、管理人MASAです。
今回は、保有している東京テアトル(9633)の株主優待券を使って、テアトル新宿で話題の映画『開戦前夜』を鑑賞してきました。
実はこの作品、東京テアトル配給なので公開前から存在自体は知っていたものの、当初は「どうせよくある戦時下のフィクションドラマだろう」と高をくくってスルー気味でした。
加えて、主演の池松壮亮さんといえば、以前同じテアトル新宿で観た『白鍵と黒鍵の間に』での独特でファンタジックな展開にいまひとつ馴染めなかった記憶が頭をよぎり、少し身構えていた部分もありました。
👇 以前『白鍵と黒鍵の間に』を観たときの記事はこちら
ところが、ふとしたきっかけで「史実(猪瀬直樹氏のノンフィクション『昭和16年夏の敗戦』が原案)をベースにしている」と知り、俄然興味が湧いて映画館へ足を運びました。
ちなみに、テアトル新宿といえば独自音響システム「odessa」が売りですが、今回は重低音が鳴り響くアクション映画ではないため、正直odessaならではの恩恵はあまり感じませんでした。
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【満席続出!大ヒット上映中!】映画『開戦前夜』本予告
圧倒的なリアリズム:データが暴いた「日本必敗」の未来
映画の冒頭、「作中にて架空の氏名で登場する人物は、残された資料や歴史的事実を基に・・・」という趣旨のクレジットが流れ、実話を元にした映画だということが現実味を帯びたように感じ、一気に背筋が伸びます。
物語の舞台は、真珠湾攻撃の数ヶ月前となる1941年(昭和16年)。
官僚・陸海軍・民間企業から集められた若手エリート数十名が、首相直轄の「総力戦研究所」に招集され、模擬内閣を組織して「日米が開戦した場合どうなるのか」を徹底的に机上シミュレーションするというストーリーです。
国家機密を含むあらゆるデータを持ち寄り、徹底的な数字とロジックで彼らが導き出した結論は・・・、
「日本必敗」。
それも国が二度と立ち上がれないほどの大敗でした。
劇中で叩き出される分析結果は、現代の私たちが知る歴史そのものであり、その的中ぶりに鳥肌が立ちます。
- 「開戦するなら12月初旬。それ以降はアメリカと戦うための燃料・資源が物理的に枯渇する」
- 「緒戦は奇襲などで有利に戦局を進められるかもしれないが、すぐに燃料が底をつく」
- 「東南アジアの油田地帯を獲得できたとしても、米軍による通商破壊で輸送船が次々に沈められ、日本の造船能力では燃料を運ぶ船がいずれなくなる」
- 「本土の国民に行き渡る食料も尽き、飢餓が訪れる」
- 「欧州で快進撃を続ける同盟国ドイツも、やがて資源が尽きて戦局は悪化する。ドイツ頼みは無謀」
- 「この戦争は短期決戦などあり得ず、必ず長期泥沼化する」
唯一、彼らのシミュレーションで予測できなかったのは「広島と長崎に投下された二発の原子爆弾」だけだったという事実。
それ以外の戦局の推移は、恐ろしいほど正確に未来を言い当てていました。
なぜ「負けるとわかっていた戦争」に突入したのか?
これほど緻密なデータと論理的根拠を突きつけられながら、なぜ当時の日本政府や軍部は開戦を止められなかったのか。
映画はその残酷な組織の病理をえぐり出します。
「総力戦研究所」は、もともと勝つための研究機関として設置されたのでしょう。
軍(特に主戦派の陸軍)が求めていたのは、客観的な敗北の予測ではなく「アメリカに勝てるという都合の良い後押し(お墨付き)」だったのです。
研究員が「絶対に勝てない」と論理的に主張すれば、そのポストは奪われ、赤紙が届き、最前線へ送られる恐怖すら漂う異常な空気。
さらに陸軍には、「日中戦争ですでに数十万の英霊(戦死者)を出し、遺族も国民も苦しんでいる。いまさら中国から全面撤兵などできるわけがない」という強烈なサンクコスト(埋没費用)の呪縛がありました。
引くに引けないメンツと意地、そして新聞メディアに煽られて開戦論一色に染まっていく世論の熱狂・・・。
首相の近衛文麿は重圧から「戦争に自信がない」と内閣総辞職。
皇族への責任波及を恐れた結果、「好戦派の陸軍を抑えられるのは当事者しかいない」と陸軍大臣の東條英機が次の首相に据えられますが、この描写は「開戦ありき」のレールが敷かれているようにも感じました。
結局、国家の暴走にブレーキをかけることはできずに、総力戦研究所が弾き出したタイムリミット通り、1941年12月8日に日本は真珠湾へと飛び出していってしまいました。
鬼気迫る豪華キャスト陣の競演
本作は、重厚なテーマを支える俳優陣の演技がとにかく圧巻でした!
- 池松壮亮さん(主人公・模擬内閣総理大臣 宇治田役)
最初は波風を立てず適当にやり過ごそうとしていた青年が、冷徹なデータ分析を通じて「日本必敗」の現実に直面し、なんとか開戦を回避しようと命がけの熱を帯びていくグラデーションを見事に好演。 - 岩田剛典さん(海軍大臣 村井役)& 中村蒼さん(陸軍大臣 高城役)
軍人らしい規律と葛藤を滲ませたキリリとした佇まいで、議論のシーンに凄まじい緊張感を与えていました。 - 國村隼さん、佐藤隆太さん、江口洋介さん(敵(かたき)役となる軍上層部)
冷徹で威圧的な軍の論理を体現し、作品全体を重厚に引き締めていました。 - 佐藤浩市さん(東條英機役)
何といっても東條英機を演じた佐藤浩市さんの「憑依ぶり」が凄まじいの一言。単なる悪役ではなく、組織の歯車として追い詰められていく指導者の狂気と孤独を怪演されていました。
仲野太賀さんと中野英雄さんも出演されており、親子共演という点でも映画ファンの目を引くキャスティングでした。
観終わったあとに深く考えさせられたこと
映画館を出たあと、ずっしりとした重みとともに様々な思いが巡りました。
「あの時、日本が取れる選択肢はいくつあったのだろうか?」
「国家としての最適解は何だったのか?」
「もし戦争を回避できていたら、現代の日本はどうなっていたのだろう?」
当時のアジア諸国が欧米列強の植民地支配下に置かれていた現実や、現代のウクライナ情勢を見ても分かる通り、大国のエゴに囲まれた国が意図せず戦火に巻き込まれていく脅威は決して過去の話ではありません。
だからこそ、「一度始めた戦争をどう終わらせるのか(出口戦略)を考えずに、開戦の引き金を引いてはならない」という教訓が痛烈に胸に刺さりました。
この歴史の深層をもっと知りたくなり、猪瀬直樹さんの原案本も読みたくなる余韻が残りました。
👇 原案となった名著はこちら(PR)
この1年間の映画館で観た私的ランキング
1位 開戦前夜(2026年9月観劇)NEW
2位 Michael/マイケル(2026年7月観劇)
3位 ワン・バトル・アフター・アナザー(2026年1月観劇)
4位 手に魂を込め、歩いてみれば(2026年1月観劇)
5位 ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。(2026年4月観劇)
6位 おーい、応為(2025年10月観劇)
7位 ラプソディ・ラプソディ(2026年5月観劇)
8位 災 劇場版(2026年2月観劇)
※ランキングは「この1年で映画館で観た中で、どれだけ心に残ったか」という私的基準です。映画そのものの良し悪しというより、「そのときの自分の気分にどれだけフィットしたか」です。
株主優待情報(2026年9月5日時点)
今回利用した東京テアトルの優待情報です。映画好きなら持っておいて損はない優待銘柄だと思います。
さらに嬉しいニュースとして、2026年9月末の基準日から「長期保有特典」が新設され、なんと全国のイオンシネマで使える映画チケット(ACチケット)が追加付与されることになりました!
テアトル系列は東京に4館と大阪、兵庫にそれぞれ1館づつと特定地域にしかないのでイオンシネマで使えるチケットがもらえると選択肢が拡がりますよね。
ええ、管理人は100株保有なので、残念ながら長期保有特典の対象外です・・・。
| 銘柄 | 東京テアトル(9633) |
| 株価 | 1,926円 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
| 配当予想 | 30円 |
| 配当利回り | 約1.55% |
| 優待利回り(管理人試算) | 約4.98%(100株保有時:1枚1,200円として計算) |
| 配当+優待利回り(管理人試算) | 約6.53%(100株保有時) |
| 所有株式 | 優待内容(年2回) | 長期保有特典(年2回) |
| 100株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 4枚 | 適用なし |
| 200株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 8枚 | 継続保有1年以上でACチケット 1枚 継続保有3年以上でACチケット 2枚 |
| 300株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 12枚 | |
| 400株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 16枚 | |
| 500株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 20枚 | |
| 1,000株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 32枚 | 継続保有1年以上でACチケット 2枚 継続保有3年以上でACチケット 3枚 |
| 2,000株以上 | 東京テアトル映画ご招待券 48枚 |
※長期保有特典は、200株以上を同一株主番号で1年以上(3月末・9月末の名簿に連続3回以上記録)継続保有した株主が対象です。
※掲載している株価や優待情報は記事執筆時点のものです。最新の情報は、必ず公式サイトや証券会社等でご確認ください。投資判断は自己責任にてお願いいたします。
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■関連リンク
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