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はじめに
こんにちは、管理人MASAです。
土曜日に東京テアトル(9633)の株主優待券を使って、シネ・リーブル池袋で映画「おーい、応為」を観てきました。
場内はほぼ満員で、観客の期待の高さが伝わってきました。
ちなみに後から知ったのですが、このシネ・リーブル池袋は2026年1月31日で閉館予定とのこと。
理由は「契約満了」だそうですが、池袋という便利な立地にあり、各線から地下街を通って雨に濡れずに行ける映画館がなくなるのは本当に惜しいです。
▶︎ シネ・リーブル池袋の情報はこちら(公式サイト)
『おーい、応為』10.17 Fri [本予告] 長澤まさみ×髙橋海人×永瀬正敏
葛飾応為=北斎の娘。豪快で、自由で、まっすぐな女性
正直、映画を見るまで葛飾応為(おうい)のことを全く知りませんでした。
物語は、絵師の旦那の絵を「下手くそ」と言い放ち、離縁されるシーンから始まります。
「ちょっと世話になるよ」と北斎の家に転がり込むお栄(後の応為)。
長屋の一間は絵の道具で散乱し、掃除もされていない荒れ放題。
普通ならすぐ逃げ出す環境ですが、お栄はなぜかくつろいでいて、心のどこかで父・北斎に甘えているようにも見えます。
お栄のキャラクターは豪快そのもの。
自分のことを「俺」と呼び、父のことを「お前」「鉄蔵」と呼び捨てにする。
プハーッとキセルも嗜みます。
そんな応為を演じた長澤まさみさんの存在感が圧倒的でした。
父・北斎と怒鳴り合うシーンや津軽藩のお侍さんに啖呵を切る場面の迫力は鳥肌もの。
一方の葛飾北斎役・永瀬正敏さんは、変化し続ける北斎の生き様を繊細に演じていました。
「枯れた体」の描写は特に印象的でした。役作りをしたんでしょうか。
そして、北斎の弟子・渓斎英泉(高橋海人さん)も登場。
ポスターでは大きく扱われていたので、もっと活躍するかと思いきや、物語全体では控えめな立ち位置。
応為とのロマンスも淡い余韻にとどまりました。
また、小唄の師匠でオネエ役の篠井英介さんがハマり役で、いい味出していました。
絵師の物語としての静と動 ― 光と影が織りなす美
画家の物語なのに、きちんと絵画が出てくるシーンはそれほど多くはありません。
それでも、ひとつひとつの「完成した絵」の存在感がすごい。
津軽藩主のために北斎が描いた屏風絵は「これは頼みたくなる」と納得の迫力。
応為が描いた「吉原格子先之図」は、光と影のコントラストが美しく、まるでレンブラントの世界のようでした。
物語後半で、応為と北斎が富士山麓に暮らす場面では、雄大な富士の姿が印象的に映し出され、「これを描きたくなる気持ち、わかる」と思わされます。
北斎が数多くの富士山を描いた理由が、自然と理解できました。
親子の流浪 ― 移り住みながら描き続けた日々
北斎は生涯で100回近く引っ越ししたとも言われています。
映画の中でも何度も住まいが変わり、そのたびに新しい創作の地を得ていました。
・長屋の一間 → 灰を落として引っ越し
・火事 → 弟子・善次郎の店に居候
・富士山麓 → 絵を描くための新天地
・津軽 → 屏風絵制作
一方で、離れて暮らす目の悪い子どもと北斎の妻の姿も描かれ、応為が母の前では「俺」ではなく「わたし」と言う場面には、普段の豪快さの裏にある娘としての優しさが垣間見えました。
少し残念だったところ
全体的に完成度は高いのですが、一部のセリフが聞き取りづらく、「巻き戻したい」と思う箇所もありました。
また、タイトルは「おーい、応為」ですが、葛飾北斎の存在感がとても大きくて、「応為を通して描かれた北斎の物語」として観ると、ぐっと腑に落ちました。
この1年間の映画館で観た私的ランキング
1位 国宝(2025年9月観劇)
2位 どうすればよかったか?(2025年1月観劇)
3位 スーパーマン(2025年7月観劇)
4位 ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男(2025年4月観劇)
5位 おーい、応為(2025年10月観劇)NEW
6位 HAPPY SANDWICH 〜幸せのサンドウィッチ〜(2025年6月観劇)
7位 AT THE BENCH(2024年12月観劇)
8位 BAUS 映画から船出した映画館(2025年3月観劇)
※ランキングは「この1年で映画館で観た中で、どれだけ心に残ったか」という私的基準です。映画そのものの良し悪しというより、「そのときの自分の気分にどれだけフィットしたか」です。
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■関連リンク
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